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大分県立盲学校との取り組みについて

みなさん、こんにちは。

ファブラボ大分の豊住です。

 

今回は、大分県立盲学校に通う子どもたちが授業で使用する教材を、

3Dプリンターで制作する際の様子をご紹介したいと思います。

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昨年末から盲学校の先生と試行錯誤をしながら、

教材作成をしてきたのですが、

先日その模様がほっとはーとOITAという番組で紹介されました。

 

「さわって学ぼう!〜3Dプリンターを活用した盲学校の新たなチャレンジ〜」

下記リンクから、ご覧頂くことができます。

http://www.mejiron.tv/channel/4/top_video.php?sc=25

 

 

「まる」や「しかく」と言った形状を、

視覚に障がいのある子どもたちは、なかなか形のイメージが伝えにくい。

 

これは先生にお話いただいて、初めて、あっ、たしかに。。。と思った点です。

見たことがないものをイメージするというのは、とても難しい事ですよね。

 

そこで、先生は「まる」や「しかく」の形が触って分かるものを作りたい、

また、レーズライターで使用するテンプレートを制作したいという思いのもと、

ファブラボ大分の講座等で、初めてのモデリングに取り組まれました。

 

「まる」や「しかく」の形状をつくるのは、簡単にできました。

?音符をつくることも比較的スムーズにいきました。

IMG_8672

 

 

テンプレートの作成で問題がありました。

「まる」を描くためのテンプレートは、写真のように四角い枠の中に

「まる」の溝があります。

でも、そのままテンプレートを作ってしまうと、四角の外枠と中の円がばらばらになってしまうので、

どこかに接合部分を作成することを提案しました。

?templete

 

 

でも、それは正解ではなかったのです。

先生から「接合部分があると、ペンを走らせたときに、描く線がつながらなくなってしまう。

そうしてしまうと、子どもたちは、「まる」には切れ目があるものだと認識してしまう恐れがある。」?と。

 

そこからは、外枠と円ができるだけ動かないように、

でも、接合部の下はペンが通るようにスペースを空ける、ということで、

試作を繰り返し、平仮名やその他の形状のテンプレートが完成しました。

 

今回、教材制作のお手伝いをさせていただくにあたって、

いつもと違う視点から物事を見つめることができたと同時に、

人の数だけ求められている形・作りたいものがあるということを実感しました。

 

ファブラボ大分として、地域の方々にどのように役に立っていけるか、

その方向性が少し見えたような気がします。